このシリーズで、ずっとお話している「最高の品質(製品・サービスの)を、つねに市場に提供し続けること」、という企業の使命(ミッション)と社会的責任CSR
(Corporate Social Responsibility)を果たすためには、資源が必要となります。
ISOでは、
(a) 自社の品質マネジメントシステムを実施し、維持するため、また、有効性を改善するため、
(b) お客様の満足度向上のために、必要な経営資源を明確にして提供しろ、と要求しています。
ISOがいう経営資源は、「人材、設備(施設)と作業環境」の3点に絞っています。
まず人材です。
ISOの要求事項は、下記の通りです。
6・2・2 力量、認識(awareness)、および教育・訓練
組織は、次の事項を実施すること。
(a) 製品の品質に影響がある仕事に従事する要員に、必要な力量を明確にする、
(b) これらのニーズを満足するように教育・訓練し、または、他の処置を講ずる。
(c) 講じられた処置の有効性を評価する、
(d) 要員が、自らの活動の関連性と重要性を認識し、品質目標の達成に向けて、自ら、どのように貢献できるかを認識することを確実にする、
(e) 教育、訓練、および技能、経験についての記録を維持する。
たとえば(a)の、「必要な力量」を明確にするとは、どういうことか? 輸送プロセスを担当する社内スタッフを考えてみましょう。
輸送プロセスを担当するには、どのような力量が必要でしょうか? まず、大型免許が必要です。これは資格ということになります。資格には、公的な資格、つまり、法律で要求されている資格と社内独自資格があると考えてください。
輸送プロセスには、公的資格が必要です。その他には、どのような力量が必要となるでしょうか? 最近の宅配便のドライバーを考えると、より明確になります。
営業ドライバーの存在です。彼らには、「適切な接客」という力量が求められます。
また、集荷にともない、末端(コンピュータ)を使用できる力量も必要とされています。ある地区では、たとえば、外国人が多い地域では、ある程度の英会話力が求められる場合もあるでしょう。
このように、一つの業務を完全に行なうためには、必要な力量というものを明確にする必要があります。この力量も時代と共に、つまり、顧客ニーズの変化に伴い、要求される力量も変化するのです。
10年前のドライバーには、「適切な接客」能力は要求されていない場合が多かったでしょう。また、端末機器のようなコンピュータを動かす力量も、要求されていませんでした。
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