小説『団塊の世代』を1975年に執筆、この世代に着目した堺屋太一氏によると、「団塊」とは元々は鉱物用語で、堆積岩の中で周囲と成分の異なる物質が固まった部分をいいます。「密度が高くて周囲と異なる性質を持つ」という意味を込め、「団塊の世代」と命名したそうです。
「団塊の世代」とは、1947年から49年の3年間に生まれた人々を指します。平成16年現在の人口は、679万人。その前3年間に生まれた人より32%、後の3年より13%も数が多いのが特徴でした。
戦争と物資不足を知らない最初の世代です。物質的には恵まれたので、概して気立ては優しい人が多い。けれども前の世代より3割も人口が多いと、学校の教室不足、高校や大学の定員も希望者に対して少なすぎるなど、何かと競争にさらされて育ちました。70年安保闘争の主役となって大学紛争を引き起こしたのも、人口圧力によるストレス発散だったとの見方すらあります。
大学紛争があっけなく終わると、彼らは会社人間に徹して産業発展を支えました。戦後日本が工業化への道をまっしぐらに進む中、その価値観へ疑いを持たず、地域や家とのつながりよりも会社人間であらんとしました。郊外に家を買い、子どもを一流大学へ入れて、一流企業に就職させるという人生設計を掲げました。また見合い結婚より恋愛結婚を志向し、ニューファミリーと呼ばれる新感覚の家庭を築きました。
団塊の世代は、現代の日本社会の形を身をもって作り上げた人々なのです。
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