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創業80周年を迎える「関西の雄」に陽は沈まない 原点回帰こそ強い経営の法則
神姫バス株式会社

山陽新幹線JR姫路駅前に本社を構える神姫バス株式会社は、「地域の足」として昭和2年に創業。今年80周年目を迎えて、ますます磐石。路線営業距離は799系統で11万6000kmにおよぶ。地球を2周半強という距離を毎日走っていることになる。しかし、神姫バスも例外ではなく、少子高齢化、地域過疎化という時代の流れに逆らうことはできない。だが、ここからが違う。逆風の時代だからこそ創業精神の原点に回帰し、「地域共栄」「未来創成」の企業理念のもと「地域交通のネットワークづくり」に磨きをかける。「関西の雄」に陽は沈まない。 AERO ROAD
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環境問題への意識の高さはISO登録で証明された

  平成16年9月、神姫バス本社がISO14001認証(環境マネジメント国際規格)を取得したのに続いて17年9月、17ある全営業所も認証を取得した。これだけ大規模の認証取得は、全国でも珍しい。
  この積極的な姿勢こそが、企業をあげて地球環境問題に取り組んでいる証しだ。
  環境にも人にもやさしいと評価の高い、ノンステップバスを積極的に導入。現在139台が走っている。
  また、平成15年、いち早く大型路線バスとして、三菱ふそうノンステップバス「エアロスター」CNG(圧縮天然ガス)車を導入。市内で9台が運行している。
 「CNGはいま、スタンドが少なく、ガス充填の問題があります。インフラ整備が改善されれば、さらに増車していきたいのです」
  日方常務取締役は、話を続ける。
 「ISO14001取得の大きな効果は、ひと言でいいますとPDCA(プラン・ドゥ・チェック・アクト)サイクルが業務に応用できることです。
  たとえば、ドライバーがエコドライブの研究を自発的に始めるなど、社員の意識に好影響をもたらしました。ISOの登録にはコストがかかりましたが、バス利用者にとっては、“やさしいバス”として反映されるという大きな効果がありました」
  そして、エコドライブによる省エネは、コスト削減にも役立っているという。
  一方では、福祉政策の一環として、バス利用による「外出支援」を市と協力して行なっている。これは、市にバス券などを配付してもらい、生活域が狭くなりがちな高齢者が通院、買い物など、外出しやすいようにするものだ。
 「そのためにコミュニティバス化を進めてきましたが、それを市町村だけに終わらせない、より広域的な交通ネットワークを構築しています」
  丸山取締役バス事業部長は話を引き継いで、こう説明する。
 「現在、15の市町村でコミュニティバスを運行していますが、その地域内にも幹線を敷き、路線バスとコミュニティバスをつなぎ、より広域、より自由度の高い生活者の足とする構想です」
  合併で市町村域は広くなった。それぞれの中心地まで30kmもあるところも出てきた。姫路に出るには、さらに30kmもある。
  そのために、乗り換えやすい交通プランを立てることで、日常生活に欠かせない一番身近で安全な「公共の足」として、バスが果たす役割は、さらに大きくなったという。

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「西の比叡山」といわれる書写山は、姫路市北西部にある西国27番札所の圓教寺本山である。「ラストサムライ」のロケ地になって、世界遺産の姫路城とセットで観光客が増えている。姫路市で一番高い書写山へ上がるロープウェイを、平成18年4月から市の委託を受けて運行。今年3月から、姫路駅〜ロープウェイ行きのバスも市から譲りうけた。

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大好評のニコパICカードと明石海峡を渡る四国ライン
  最近のヒットは18年10月、全線導入のICカード「Nicopa(ニコパ)」である。すてき(Nice)で、知性(Intelligence)と便利さ(Convenience)を兼ね備えた、神姫バス独自(Original)のパスの頭文字をとって命名された。
  高速バス以外のバスで利用できる、特典つきのパスが「ニコパ」なのだ。JR東日本、西日本をはじめ、全国に増えつつあるチャージ式(積み増し)のプリペイドカードである。
 「これまでにない乗継割引を導入したり、グループ会社の商品を含め、ご利用に応じてポイントがつく特典も好評の一因」という。
  導入に先立って調査した予測を、はるかに上回る5万人が会員登録している。
  同社のメインには、好条件を活かした都市間高速バスがある。好調なのは明石海峡を渡る淡路・四国ラインである。
  四国への最長は高知、松山がほぼ同距離で四国4県を走るが、どのラインも高収益をあげるドル箱路線だ。そのために都市間高速バスを神戸営業所に集約して、充実させた。
  高齢化、少子化は時代の流れ。だから、乗客の減少は仕方がない、というのは理由にならない。どんな時代でも、世のなかの変化をより早くキャッチし、勝ち残るための戦略・戦術を展開していく。進取気鋭の神姫バスは、その先頭を走っている。
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丸山明則
バス事業部長
日方 稔常務


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上杉雅彦社長
神姫バス 株式会社
●本社/兵庫県姫路市西駅前町
●設立/昭和2年
●代表取締役社長/上杉雅彦
●社員数/1280名(出向社員含まず)
●保有車両/770台(大型575台、
 中型142台、小型53台。
 分社化した神姫観光バスを含めると
 グループで1000台)


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