FUSO10月号(通巻444号)
発行 三菱ふそうトラック・バス株式会社
「後の月」とも呼ばれる十三夜。かつては秋の収穫祭のひとつとして、十五夜とともに祝っていた。晩秋に少し欠けている月を愛でることは、いかにも日本人らしい感性だ。筆者はパリのバンドーム広場を照らす十三夜を見て、映画「ダ・ヴィンチ・コード」の、ルーブル美術館のガラスのピラミッドと、子午線を用いた秀逸なトリックを思い出す。そのパリを南北に貫く子午線上に埋め込まれたメダルの内、1枚が盗掘された。月がすべてを見ていた、といかないところが現実なのだ。

未来への遺産・美しき日本の自然
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オンネトーが錦繍に染まる一瞬の秋(北海道足寄町)
 オンネトーは、マリモで有名な阿寒湖からバスで30分(7月1日〜10月10日)ほど奥の、原生林に囲まれた周囲2.5kmの小さな湖である。1日のうちでも時刻によって、あるいは天候、気温、季節によって、コバルトブルーやエメラルドグリーンなど、湖の色が変わり、別名「五色沼」ともよばれる。その幻想的な湖愁を湛えた表情に、訪れた人たちは、たちまち魅了されてしまう。
 約2000年前、雌阿寒岳(1499m)の爆発で阿寒富士(1476m)ができたが、この阿寒富士の溶岩流が螺湾川をせき止めて、オンネトーが生まれた。アイヌ語でオンネは「大きい」、トーは「沼、湖」を意味する。
 オンネトーはあまり知られていないが、オコタンペ湖(千歳市・支笏洞爺国立公園特別保護地区内)、東雲湖(鹿追町)とともに、北海道3大秘湖に数えられている。そして湖底から天然ガスや酸性泉が吹きだす酸性湖水のため、魚は棲めない。湖底に沈む倒木の陰が、また神秘的である。
 北海道の秋は短い。湖畔に映るカエデや白樺、ナナカマドが一夜にして錦繍に彩られたかと思ったら、雌阿寒岳山頂は雪景色に変わり、冬が一気に山を駆け降りてくる。紅葉は9月下旬から始まり10月10日ごろがピーク。やがて雪が降り積もると交通は完全に途絶えてしまう。(写真=アマナイメージズ・岡 大祐)

季節の花図鑑
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●デュランタ(タカラヅカ/宝塚)

 花の中心が目のように白く、鮮やかな濃い紫色の小花が真っ白なフリルで縁どられている。花茎は約1cmと小さいが、ひと枝に20〜30も房になって咲くから印象は鮮烈。一度見たら忘れられない。だから、名は知らなくても花に見覚えがあるだろう。
 学名デュランタ・レペンスは、16世紀のイタリアの医師であり植物学者のC.デュランテスにちなんで名づけられた。クマツヅラ科デュランタ属。中南米、西インド諸島の原産で30種ほど分布している。日本には明治中期に入ってきたが、あまり普及しなかった。近年、静岡の園芸社によって改良され、「宝塚」と名づけられて、一気に見かけるようになった最近の人気種である。
 近づくとバニラのような甘い香りがする。その香りに誘われて蝶が舞っている。花びらは肉厚でしっかりしているので、多少の雨に打たれても美しさは衰えない。
 開花日数は5〜7日くらいであるが、次々と咲き続けるから花期は長い。鉢植えは周年売られているが、日光と温度が適切であれば、4月から11月くらいまで咲き続ける。暖かい奄美大島では周年開花している。
 原産地では常緑樹で、剪定をしなければ2〜5mを超える中木になり、生け垣として利用されているという。品種名の「宝塚」は、藤の花のようにも見える花房が、わずかな風にも揺れて、まるでタカラジェンヌの群舞のように見えたから、そう名づけられたのだろうか。他に白組、来夢、小雪の種類がある。(写真と文・木代 圭)

今月号注目のメニュー
がんばってます
(株)足利自動車教習所
BUSTOPIA  軽井沢観光協会
写真 早くから合宿スタイル教習を導入し、また中国に教習所を開設するなど、時代を見通し即断実行することで知られる(株)足利自動車教習所の早川幹夫社長。その早川社長は新大型免許の導入に対応するコースの新規増設にのぞんで、ふそうのバスとトラックを教習車に選択した。 写真 多くの美術館や博物館が点在する町、軽井沢。それらの施設を結び、案内役をしてくれるのが、軽井沢観光協会が主催している「軽井沢美術館・観光循環バス」だ。三菱ふそうの小型バス・ローザをベースとしたレトロなボンネットバスは、乗車待ちが出るほどの人気を集めている。

がんばってます
会津若松市一般廃棄物協業組合
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(株)V&Aキャリーシステム
写真 ライバル関係にある同業者が地球環境のために大同団結し、事業系一般廃棄物の収集運搬を協力して行なっているのが、会津若松市一般廃棄物協業組合だ。全国初の試みとして多大の期待と関心がよせられる同組合は、その新規導入車輌にキャンターを選んだ。 写真

(株)V&Aキャリーシステムは、砂苔の持つ吸着力を応用して、大気中の二酸化炭素を吸い取る画期的なエコカーを開発した。キャンター エコ ハイブリッドに苔を利用した緑化パネルを貼ったこの車輌のデザインは大学生が担当。同車のビジュアル効果に寄せられる期待は大きい。


FUSO・NEWS
(株)物理計測コンサルタント
FUSO・NEWS  
日本通運(株)徳島支店
写真 国内最大手の地層深部計測会社である(株)物理計測コンサルタントは、ファイター測定車を導入した。業務上さまざまな機材を搭載し、長距離ドライブになることも多いため、今回の車輌には、機材と人にやさしいエアサス+スーパーパッケージ車を採用。社内でも好評を得ている。 写真

10月27日から「第22回国民文化祭・とくしま2007」が徳島県で開催される。それに先立ち、美術品輸送の第一人者である日本通運(株)徳島支店は、ファイター美術品輸送専用車を導入した。特別な荷室とダブル・キャブを備えた同車は、本番よりひと足早く稼働を開始した。


風の便り(連載19) FUSO・NEWS 安房開発(株)
写真 親子ほど年の離れた編集者とドライブした筆者。彼はある町で車を停め、佃煮を買う。独身を続ける彼の暮らしに佃煮は欠かせないと思いつつ、いまつき合っている女性はいるのかとの問いに、嬉しそうな顔で答える彼の姿を見て、筆者は彼の年代と同じ頃の自分に思いをはせる。 写真 幼稚園の庭を走るミニSL。このイベントを運営している東京のイベント企画会社・安房開発は今年6月、レールを荷台の床に引き込み、通常より長い垂直ゲートが取り付けられた、列車格納機能を持つキャンター2t車を導入。子供たちに笑顔を与える機会も増えていきそうだ。

フェアウェイの旅人 ROUND2(連載2) Sports Essay(連載22)
写真 なかなかメジャー大会での勝利に手が届かない男子プロ。外国人選手にパワーで敵わない日本人選手がメジャーを制するには、アプローチやパットなどの小技を磨くべきと筆者は考える。また、人気の女子プロについても、技術面のレベルアップと体づくりの必要性を指摘する。 写真 イングランド・プレミアリーグの名門、マンチェスター・シティに激震が走った。チームオーナーである、タイのタクシン元首相の資格を巡って異義申し立てが起こされたのだ。外国資本導入で成長する同リーグの「影」を映し出したこの問題について、筆者が分析を加える。

悠久の記憶・世界遺産(連載34) 折々の小さな旅(連載22)
写真 ブリュッセルの中心部に位置するグラン・プラスは、文豪ヴィクトル・ユーゴーが「世界でもっとも美しい広場」と賛嘆した広場である。この広場の周囲には美しい王宮やゴシック様式の市庁舎、欧州最古のアーケード、そしてかの有名な小便小僧など見どころは多い。 写真 上流には江戸時代に拓かれた棚田の「あらぎ島」。中流には華厳宗中興の祖である明恵上人の生誕地。そして河口の箕島地区には、有吉佐和子の小説「有田川」に描かれた有田蜜柑の段々畑が広がる有田川。詩情あふれる歴史と、文化の道ともいえる、その流域を散策してみた。




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