三菱ふそう大型トラック
「スーパーグレート」に新型トラクタシリーズを追加
16段機械式A/T「INOMAT(イノマット)」を国内で初めて内製化して搭載
平成11年排出ガス規制及び中期安全ブレーキ規制に適合
2000年3月1日
三菱自動車では、平成11年排出ガス規制及び中期安全ブレーキ規制に適合して2月2日から発売中のふそう大型トラック「スーパーグレート」に、新型トラクタシリーズを追加して3月1日(FV−Rは4月4日)から全国のふそう系販売会社から発売する。 今回の新型トラクタシリーズでは、新開発16段トランスミッション「M200」を国内で初めて内製化し、これをベースにしたファジィ制御機械式オートマチックトランスミッション「INOMAT(イノマット)(*1)」の展開を拡大する等、商品力の一層の充実を図った。INOMATは'96年に機械式ATとして初めてスーパーグレートのカーゴ系に採用されて以来、そのイージードライブによる快適性と共に最適シフトによる低燃費が好評を博し、着実に販売構成比を伸ばしてきた。 *1:Intelligent & Innovative Mechanical Automatic Transmission, イノマット
[商品特長] 1.内製16段トランスミッションの新開発 国内初の内製16段トランスミッション「M200」を新たに開発すると共に、当該トランスミッション用INOMAT(イノマット:ファジィ制御機械式オートマチックトランスミッション)を併せて新規設定した。この16段トラクタ用INOMATでは、単車(空車)時は一段飛ばしで変速を行い、連結(積車)時には一段ずつ各段を使用するなど、車両負荷に応じた変速を行う。また好評の7段INOMATと併せてイージードライブと低燃費の両立を更に追求、ファジィ制御システムの見直しによりドライブフィーリングの一層の向上も図った。
2.排出ガスのクリーン化と出力・燃費の向上 (1)新開発V型10気筒無過給エンジン「10M21」の投入 従来の「10M20」に代わり、排気量増大(25L←23L)と共に大幅な出力向上(382kW[520PS]←353kW[480PS])を図った「10M21」を新たに開発し、EGRシステムや新型TICSの採用による排出ガスのクリーン化と重量物運搬時の動力性能向上を実現した。
(2)V型8気筒無過給エンジンを「8M21系」に統合 従来3型式でシリーズ化していたV型8気筒無過給エンジンを、今般EGRシステム及び新型TICS採用の「8M21系」エンジンに統合、272kW[370PS]、294kW[400PS]、316kW[430PS]の3タイプを設定した。従来シリーズに対して、それぞれ7kW[10PS]前後出力を向上させた。
(3)直列6気筒インタークーラーターボエンジン「6M70系」の投入 従来の6D40系に代わり、軽量4弁OHC構造の6M70系を新開発、MIQCS燃焼(クワイエッシェント燃焼)、コモンレールシステム、EGRシステムやVGターボを採用、エンジンシリーズは279kW[380PS]と302kW[410PS]の2タイプとし、平成11年排出ガス規制に適合すると共に、低燃費と高出力の両立を実現した。
(4)三菱独自のMIQCS燃焼方式の採用[6M70系、8M22系] 6M70系及び8M22系に、燃焼室の形状変更、燃料噴射圧の高圧化、多噴孔ノズル等で燃焼を最適化した三菱独自のMIQCS燃焼(クワイエッシェント燃焼)方式を採用、NOx低減と燃費向上を実現した。
(5)コモンレールシステムの採用[6M70系、8M22系] 6M70系、8M22系の過給エンジンの噴射系に、電子制御高圧噴射によりPMと黒煙を低減し、燃費向上と出力アップの両立を可能にするコモンレールシステムを採用した。
(6)新型TICSの採用[8M21系、10M21系] 従来のプレストローク電子制御燃料噴射ポンプTICSを更に進化させ、エンジン低回転時でも制御応答性がよく、NOx低減や低速トルクの増大を実現した新型TICSを採用した。
3.安全性の向上 (1)運転席SRSエアバッグシステムの標準化[全車] SRSエアバッグシステム&プリテンショナー付シートベルト、衝撃吸収ステアリングシステムを全車に標準装備、万一の場合のドライバーの安全性を高めた。
(2)電子制御ブレーキシステム[一部を除くFP−R(4×2)にオプション] ブレーキペダルの踏み込み量を検知するストロークセンサー、車両の積載状態を検知する荷重センサー、各車輪の速度センサーからの情報をもとに、トラクタ及びトレーラーの各輪の制動力を最適化し、単車(空車)時から連結(積車)時までのブレーキフィーリング及び応答性を向上して制動姿勢を適正に保ち、安全性を高めた。
(3)大容量リターダ[FV−R(6×4)にオプション] GCWの大きい10M21及び8M22T1エンジン搭載車には、大容量吸収トルクの増速流体式リターダをオプション設定した。
(4)スーパーミラー[全車] 運転席サイドミラーに吊り下げ式の複合曲面ミラーを採用し下方視界を向上、助手席側は後写鏡と直左鏡を一体型ハウジングに収め視認性を向上した。更に外観デザインも一新してイメージアップを図った。
(5)MDAS−II [FP−R(4×2)にオプション] 運転注意力が低下(高速走行時に車両の蛇行等を検知)した際に多重表示と音声で警報する従来のMDASの機能に、車間距離警報機能と香り覚醒機能による警告システムを追加した。
4.その他の変更 (1)箱型マフラーの採用[セミトラクタ全車] 排気音低減の為、大容量箱型マフラーを採用した。さらにマフラーの装着位置を車両前方に変更することで裾廻り半径を減少し、トレーラーとの連結性を向上させると共に、トランスミッションPTOの装着容易化を図った。
(2)連結時のパーキングブレーキ同時作動[全車] 連結時、トラクタ側での駐車ブレーキレバーの操作のみにより、トラクタ側の駐車ブレーキとトレーラー側の主ブレーキを同時に作動させることを可能にして、駐車制動時の操作性・安全性を向上させた。一方で、トラクタ側の駐車ブレーキのみでも停止可能かどうかを確認することができるテストポジション(トラクタ側のみに制動力がかかる)を追加した。
[東京地区メーカー希望小売価格(消費税含まず)] [単位:千円]
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