三菱ふそうトラック・バス株式会社では、ふそう大型トラック「スーパーグレート」シリーズを3年ぶりに大幅改良して発売します。今回の改良では、平成13年騒音規制・速度抑制装置装着義務化などに適合させるとともに、新開発4バッグエアサスペンション車と国内大型トラックのセミトラクタで初の総輪エアサスペンション車を新設定しました。またエアサスペンション車、INOMAT*車、ショートキャブ車の展開拡大や装備仕様の一部見直しを実施して、4バッグエアサスペンション車を除く単車系を4月22日(火)、4バッグエアサスペンション車とトラクタ系を5月16日(金)から全国の三菱ふそう販売会社より発売します。
*: Intelligent & Innovative Mechanical Automatic Transmission
'03年型「スーパーグレート」の特長 |
・ | 平成13年騒音規制適合、速度抑制装置(スピードリミッター)装着 |
・ | 新開発4バッグエアサスペンション採用とエアサスペンション車の展開拡大 |
・ | セミトラクタに総輪エアサスペンション車新設定(国内初) |
・ | 直6ターボエンジン搭載ダンプ展開拡大 |
・ | INOMAT車及びショートキャブ車の展開拡大 |
|
三菱ふそう大型トラック「スーパーグレート」
新開発4バッグエアサスペンション車(撮影用特別仕様車)
|
1.商品概要
【1】法規制適合
- 平成13年騒音規制
騒音カバーの吸・遮音性能向上、マフラーの改良などにより平成13年騒音規制に適合しました。
- 速度抑制装置装着義務化
大型トラックの事故率低減、特に高速道路での重大事故防止のため、最高速度を90km/hに制限する速度抑制装置(スピードリミッター)を全車に標準装着しました。スピードリミッター装着により安全性の向上に加え、燃費向上、タイヤやブレーキの長寿命化の効果も期待できます。
【2】高品質・高効率輸送の実現と経済性の向上
- エアサスペンション車の変更と展開拡大
- 新開発4バッグエアサスペンション採用
大径スタビライザー、ボールジョイント型Vロッドを採用してロール剛性を確保、荷台振動・走破性・荷役性を一段と向上させました。FT(6×2前2軸)・FU(6×2後2軸)・FV(6×4後2軸)・FP-R(4×2セミトラクタ)に採用しました。
- 総輪エアサスペンションセミトラクタ設定(国内大型トラック初)
国内大型トラックでは初採用となる総輪エアサスペンションのセミトラクタ設定を始め、総輪エアサスペンション車、リヤサスペンション車の展開を拡大しました。
- INOMAT車の展開拡大(ダンプ用新開発)
省燃費とイージードライブで好評のINOMAT*(ファジー制御機械式オートマチックトランスミッション)をFVダンプ、ローリー向けFT・FUに新設定したほか、エアサスペンション車を中心に展開を拡大しました。なお新開発のダンプ用INOMATでは、泥濘地での発進性向上および土砂下ろし作業時の操作性向上のため、発進段を選択できるスイッチを設けました。
*: Intelligent & Innovative Mechanical Automatic Transmission
- 直6ターボエンジン搭載ダンプの展開拡大
新型スーパーグレートでは、燃費、排ガス、また重量面においても有利な直列6気筒ターボエンジン(6M70T)の1,000回転以下(ターボが効かない領域)のトルクを増大して、発進・低速走行時の運転のし易さを向上しました。またダンプ、ミキサは、トランスミッションとファイナルのギア比も見直して発進性や登坂性能を一層向上した直6ターボエンジン搭載車の展開を拡大、従来のV8無過給エンジン搭載車と併せてとラインナップの充実を図りました。
- ショートキャブ車の展開拡大
荷台長増大により輸送効率が向上するショートキャブ車の展開を拡大しました。また同車にはハイルーフ、ベッドスペース、ドラッグフォイラー*の3つの機能を集約したスーパーマルチルーフの装着が可能(改造対応)です。
* ドラッグフォイラー:空力性能向上のためキャビン上部に設置する導風版
【3】安全性向上
- ルーフマーカーランプの採用
ルーフ上部の左右にマーカーランプを採用して夜間の視界と被視認性の向上に配慮しました。このマーカーランプはスーパーグレートの外観上の新しい特徴になります。
- ABS・ASRの標準採用拡大
制動時にタイヤのロックを抑え、走行安定性を高めるABS(アンチロック・ブレーキ・システム)と荒天時や泥濘地などでのタイヤの空転を抑えるASR(アンチ・スピン・レギュレーター)の標準採用を拡大しました。
【4】その他
- 蓄冷式リヤクーラー、即熱式ヒーターの展開拡大
エンジン停止時に約3時間ベッド部に冷気を送る蓄冷式リヤクーラーとエンジン停止後の暖房が最大約3時間可能な即熱式ヒーターのオプション設定を拡大しました。これらは休憩時、停車時のアイドリングストップ推進に寄与し、環境保全に貢献します。
- カスタム仕様・ハイルーフ仕様のオプション化
従来型式運用していたカスタム仕様とハイルーフ仕様をオプション化し、お客様による装備仕様の選択幅を広げました。
2.販売目標台数
12,000台/年
3.東京地区メーカー希望小売価格(除く消費税)
(千円) |
車型 |
エンジン |
GVW |
主な仕様 |
価格 |
トラック |
KL-FU54JUZ |
6M70 279kW(380PS) |
25t |
4バッグエアサス・INOMAT |
13,870 |
KL-FT50JVX |
6M70 235kW(320PS) |
20t |
|
10,080 |
KL-FV50MJXD |
8M21 272kW(370PS) |
20t |
|
11,865 |
セミトラクタ |
KL-FP55JDR |
6M70 302kW(410PS) |
10t (第5輪荷重) |
総輪エアサスペンション |
12,485 |
|
|