三菱ふそう小型トラック「キャンター」
超低PM排出ディーゼル車認定制度適合車
1.商品概要 |
新開発 4M50(T3) 直接噴射式ディーゼルエンジン |
(1)法規制適合
|
・平成15年(新短期)排出ガス規制適合
|
新開発の「コモンレール式燃料噴射システム」とふそう独自の「連続再生式DPF」の採用により、平成15年(新短期)排出ガス規制に適合するなど、次世代の環境性能を実現しました。 |
・超低PM排出ディーゼル車認定制度適合 |
ふそう「キャンター」は、平成15年(新短期)排出ガス規制に適合したうえで、さらに厳しいPM低減を達成した車両として国が認定する超低PM排出ディーゼル車認定制度適合の認定を受けました。 |
・その他の法規制適合 |
上記2つの規制と認定制度に適合した他、以下の各指定・法規にも適合しています。
・八都県市・LEV-6指定低公害車制度適合
・自動車NOx・PM法適合
・中期安全ブレーキ規制適合
・平成13年騒音規制適合 |
八都県市指定低公害車制度
LEV-6指定低公害車制度 |
|
・新環境エンジン |
高圧コモンレール式燃料噴射システムの採用に加え、新たにクールドEGRなど高度な電子制御技術を導入し、大幅なPM低減を実現するとともに、ブローバイガス吸気還元システム(PCV)、故障診断装置(OBD)を採用した「新環境エンジン*3」を開発しました。
また高圧噴射化によるエンジン騒音の増大を抑制する為、クランクケースの剛性を高めた他、ギヤ音、バルブ音、燃焼音に至る全域で低騒音化を施しました。
*3:低硫黄軽油(硫黄分50ppm)指定
|
新開発 4M50(T3)
直接噴射式ディーゼルエンジン |
・コモンレール式燃料噴射システム
あらゆる運転条件において最適な燃料噴射特性が得られるコモンレール式噴射システムの採用により、シリンダー内での空気と燃料の混合を最適化、不完全燃焼を抑制してNOx・PMの排出量を大幅に低減しました。
・DOHC16バルブ インタークーラーターボディーゼル
キャンターディーゼルエンジン搭載車に高性能DOHC16バルブ インタークーラーターボディーゼルを採用*4し、高出力・低燃費に加え、超低PM排出ディーゼル車認定を受けた新環境性能を実現します。
*4:2月発売以降、順次全車に展開を拡大
・クールドEGR(Exhaust Gas Recirculation)
水冷式クーラーを追加するとともにEGRバルブのコントロールを高精度化した新開発のEGR(排出ガス再循環)システムにより、冷却した最適量の排出ガスをエンジンへ再循環させ、燃焼温度を下げることでNOxの低減を図りました。
・ブローバイガス吸気還元システム
(PCV: Positive Crankcase Ventilation)
環境への配慮をはかり、ブローバイガスを吸気ダクトに戻す吸気還元システム(PCV)を採用してブローバイガスの大気解放を防ぎました。
・故障診断装置(OBD: On Board Diagnostics)
EGRシステムの作動状況や電気系の断線などによる排出ガス低減システムの異常をチェックして、トラブル発生時にはウォーニングランプが点灯して警告します。
・新開発エンジンのラインナップ
ターボインタークーラー付き4.9リッター4M50エンジンは、排出ガスを低減しつつ動力性能も大きく向上しました。
|
キャンター エンジンラインナップ |
型式 |
排気量(cc) |
出力{kW(PS)} |
トルク{N・m(kgf・m)} |
4M50(T3) *5 |
4,899 |
103(140) |
412(42.0) |
4M50(T4) |
118(160) |
470(48.0) |
4M50(T5) |
132(180) |
529(54.0) |
*5:2月に4M50(T3)を発売以降、順次その他のエンジンを展開 |
・連続再生式DPF(Diesel Particulate Filter) |
ふそう独自のDPFは、低硫黄軽油の使用を前提とした大容量の強力酸化触媒とフィルターで構成され、効率的にPMを分解、捕集、連続再生します。
このシステムは、新環境エンジンによりPMを徹底的に低減し、更に強力酸化触媒でPMの大部分を分解浄化することで、フィルターにかかる負担を小さく抑えることができます。即ち、フィルターへの堆積量自体が少なく、排気温度の低い走行条件でもフィルターが詰まることがないため、燃費を悪化させる強制燃焼が不要です。
また、フィルターの粗さを最適化することにより、エンジンから排出されるアッシュ(燃焼生成物)の堆積を防いだため、定期的にフィルターを清掃するなどのメンテナンスも不要にしました。
ふそう独自の連続再生式DPF イメージイラスト
|
・その他の商品力向上 |
・ABSの標準化
従来SA仕様車などでオプション設定していたABSを全車に標準装備してより安全性を高めました。また一部機種ではパワーアシスト機能と前後輪制動力分配機能を備えたPower-ABSも採用しています。
・パーキングブレーキのサイズアップ
パーキングブレーキ本体をサイズアップして余裕度を向上しました。併せてパーキングブレーキ周りの整備性も向上しています。
・可変間欠ワイパーの標準化(全車)
上級グレードで採用済の可変間欠ワイパーを全車に標準装備としました。
・シート色柄の変更(DX仕様)
DX仕様のシート色柄を変更して内装イメージを一新しました。
・燃料リサーキュレーションシステムの標準化(全車)
寒冷時に発生し易い燃料フィルターの目詰まりを未然に防ぐ燃料リサーキュレーションシステムを全車に採用しました。
|
2.販売目標台数 |
キャンターシリーズ合計 36,000台/年 |
超低PM車
主な車型 |
エンジン |
積載 |
主な仕様 |
価格 |
PA-FE73DB |
4M50(T3) 103kW(140PS) |
2t |
標準ボデー、全低床 |
3,570,000 |
PA-FE82DE |
4M50(T4) 118kW(160PS) |
3t |
広幅、独懸、高床 |
4,142,250 |
PA-FE82DE |
4M50(T5) 132kW(180PS) |
3t |
広幅、独懸、全低床 |
4,278,750 |
|