1999年5月12日
三菱自動車は、平成9・10年排出ガス規制及び中期安全ブレーキ規制に適合したふそう小型トラック「キャンター(1.75〜4.95トン積)」「キャンターガッツ(1.25〜1.75トン積)」を、5月12日(水)から全国のふそう系販売会社及び一部ギャラン系販売会社から発売する。
今回の改良では、平成9・10年排出ガス規制に適合する為に、「キャンター」全エンジンに電子制御高圧分配型噴射ポンプ、EGRシステム等を採用した。インタークーラーターボエンジンは高出力化、高積載化へのニーズに対応する為、新開発のDOHC・16バルブ4M50(T)型を180PS(国内小型トラッククラス最高)に出力アップして搭載した。
また無過給エンジンでは低燃費、低騒音、低振動で好評の4M51型に155PSと140PSの2種類を設定する等、多様な選択ニーズに応えるとともによりクリーンで高性能なエンジンラインナップとした。また、積載量に応じてリヤブレーキの制動力をコントロールするロードセンシングバルブやハイドロリックブースター式ブレーキの標準化拡大等によって中期安全ブレーキ規制に適合し、更に一部車種についてはABS、運転席SRSエアバッグシステムをはじめとする安全装備の充実を行なった。またキャブ内外装デザインの変更、トランスミッションコントロール系の改良によるシフトフィーリングの向上、フロント独立懸架式サスペンションの広幅車への採用(国内小型トラッククラス初)、ロングテーパーリーフ式スプリングのリジットアクスル車への採用拡大等、乗り心地のさらなる向上を実現した。
ふそう小型トラック「キャンター」 KK−FE63DEX(3)
撮影用特別仕様車
1.商品特長
(1)法規制への適合
<平成9・10年排出ガス規制適合>
電子制御高圧分配型噴射ポンプやNOx低減に有効なEGRシステムの採用により、高出力・低燃費を高次元で両立するとともに、世界で最も厳しい水準にある平成9・10年排出ガス規制に適合した。
特に「キャンター」のディーゼルエンジン車全車には電子制御高圧分配型噴射ポンプを採用、各種センサーから得られる検出信号から、その時の走行状態に最適なエンジン制御を行う一方、EGRシステムによって燃焼済の排気ガスを吸入側へ混入し、燃焼温度を下げることでNOxの生成を低減させるなどして、出力・燃費・排ガス性能を向上させるとともにドライバビリティの向上をも実現した。
<中期安全ブレーキ規制適合>
- 積載量に応じてリヤブレーキの制動力をコントロールし、空車時の後輪ロック等を防止することにより、制動時の方向安定性を確保するロードセンシングバルブをABS装着車を除く全車に標準装備した。
- 従来4トン超積車のみに装着されていたハイドロリックブースター式ブレーキを4トン積車にも標準装備した。また、増圧シリンダーを追加しエマージャンシーポンプと合せ、万一の際にも制動力を確保できるようにした。さらにアキュムレーターを設けて急ブレーキ時のフィーリングを改良した。
(2)商品力の向上
<出力・燃費性能向上>
「キャンター」はインタークーラーターボエンジンの4M50(T)型(180PS:国内小型トラッククラス最高)、無過給エンジンの4M51(2)型(155PS:国内小型トラック無過給クラス最高)、4M51(1)型(140PS)、4D33型(125PS)、LPG仕様の4G64型(115PS)の5シリーズ、「キャンターガッツ」には無過給の4M40型(94PS)、ガソリン仕様の4G63型(100PS)、LPG仕様の4G64型(115PS)の3シリーズを搭載し、従来エンジン車に対して出力で最大15PS、燃費で最大6%程度向上させた。
<安全性の更なる向上>
- カスタム車に運転席SRSエアバッグシステムを標準装備した。またエアバッグ付車の運転席シートベルトには、衝突時にシートベルトのたるみ分を瞬時に巻き取るプリテンショナー機構を採用、より高い安全性を確保した。
- 坂道で停止した際、ブレーキペダルから足を離しても制動力を維持する三菱イージースタート・システム(EZGO)と万一駐車車両が動き出した時でもサービスブレーキを作動させて車両を自動停止させるパーキングサポートシステムを「キャンター」DX車、カスタム車に標準装備(一部車種を除く)した。
- 急制動時などに車輪のロックを起こりにくくするABSを155PS以上DX車、カスタム車に標準装備した。
- 滑りやすい路面での発進時に、各車輪へのブレーキ力とエンジン出力を制御し、ホイールスピンを起こりにくくするASR(アンチスピンレギュレーター)を155PS以上のカスタム車に標準装備した。
(3)内外装デザインの変更
- フロントグリル、ヘッドランプ、サイドターンランプ等を変更、フロントマスクを中心に外装デザインを一新した。
- シート表皮の色柄を変更し、キャブ室内のイメージを一新した。
- カスタム車のキャブ外装色をグレースシルバーから、ウォームシルバー(*1)に変更して、イメージを一新した。
(*1):赤みを帯びた暖かみのあるメタリックシルバー
(4)操作性、快適性の向上
- トランスミッションへのトリプルコーンシンクロ(140PS以上の2、3速)の採用、ケーブル式コントロールの採用などによりシフトフィーリングを向上した。
- 国内小型トラッククラスで初めて広幅車(140PS以上2トン積平ボデー車)にフロント独立懸架式サスペンションを採用、走行時の上下動に対する乗り心地、直進安定性、高速走行時の操舵感、ロール安定性を向上させた。
- リジットアクスル車のフロントサスペンションにはロングテーパーリーフ式スプリングを採用を拡大展開した。
2.東京地区メーカー希望小売価格(消費税含まず)
- 希望小売価格(車両本体価格)は、参考価格です。(1999年5月12日現在)
価格は各販売店にお問合せ下さい。
- 価格には、スペアタイヤ、標準工具、ジャッキが含まれます。
- 販売店でセットする付属品は、別途扱いとなります。
- 保険料、税金(含む消費税)、登録に伴う費用は別途申し受けます。
三菱自動車工業株式会社
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