21世紀に向けてユーティリティ機能の進化を図った新コンセプトの小型バス
ふそう小型バス「ローザ」をフルモデルチェンジし、新発売
クラス(*1)初の機能装備を多数採用し、快適性・安全性・環境適合性などすべての性能を向上
三菱自動車工業(株)では、ふそう小型バス「ローザ」を11年ぶりにフルモデルチェンジし、歴代のローザで培ってきた長年の経験と技術力をフルに活かし、「より快適で、より安全な、ゆとりある走りの、人と環境に優しい小型バス」をテーマに21世紀に向けて開発したユーティリティの高い小型バスとして、10月8日(水)から、全国のふそう系販売会社及び一部ギャラン系販売会社より発売する。
今回フルモデルチェンジした小型バス「ローザ」は、ドア位置を車両前方に大きく移動させた新発想の「イージーアクセスドア」の採用により、従来車では成し得なかった客室の一体フラットフロアを実現し低床化と併せ乗客へのサービス性を格段に向上させたことをはじめ、クラストップの実力を誇る、世界初の新開発DOHC16バルブ直噴ディーゼルエンジン(サイレントシャフト機構付)を搭載して動力性能を向上、更に運転席SRSエアバッグ、プリテンショナーシートベルトの装備などによる安全性の向上、またクラス初のニーリング機能付の電子制御エアサス、運転席パワーウインド、ゆらぎ制御機能付ゾーンコントロールエアコンなど機能装備を豊富に備えたことなどにより、走行性・安全性・快適性など全ての性能を飛躍的に向上させると共に、お求め易い価格設定により優れたバリューフォーマネーを実現している。
(*1)小型バスクラス
新型ローザスーパーロイヤル(撮影用特別仕様車)
1.商品特長
(1)21世紀を目指した先進のスタイリング
- シンプルでプレーンな曲面で構成され、安定感のある低重心のニューエアロフォルムで、空力性能CD値0.48を実現(クラストップ)した。
- 異型4灯マルチパラボラヘッドランプ(CX以上に標準装備)の採用や、社名窓等を装備した先進のフロントマスクとすると共に、スタイリッシュなセーフティウインドもそなえ、洗練のフロントビューとした。
- 低重心が生み出す安定感のあるリヤスタイルには、カットオフテールと丸型リヤコンビランプを新たに採用して個性的なリヤビューとした。
(2)優れた快適性・居住性
1.乗客へのサービス性の向上
- ドア位置を大きく車両前方に600mm移動させ、トップドア感覚の新発想イージーアクセスドアを採用(クラス初)し、運転席と運転席隣の最前列客席以外のシートは全て乗降口より後に設置することにより、客室の一体化を実現した。
- ドア位置の前方移動と共に、エンジン及びフロントアクスルも前方に移設し、客室フロア(2列目より後)のフラット化(クラス初)を実現した。これにより、従来エンジンルーム及びタイヤハウスの出っ張りにより窮屈だった2列目客席の着座姿勢が大幅に改良され、客席シート高さの同一化と併せ、客室前後の一体感や全ての乗客の前方視界が広がり、乗客全員jに均一な乗客居住性の提供が可能となった。
- 新形状フレーム及び、新ボディ構造を採用、フロアの50mm低床化(クラストップ)に伴い、ステップ地上高及び段差を低減することにより、乗り降りし易いエントランスを実現した。
- ステップ部を約40mmダウンできるニーリングシステム(クラス初)により、一層スムースな乗り降りを実現し、しかも作動時間は5秒と短く、乗る人を待たせないようにした。
- 客室シート下のフロアを通路部に対し120mmアップし、乗客のアイポイントを高くして優れた視界を実現した。(スーパーロイヤルに標準装備)
- サイドウインドのサッシュレス化により乗客の開放感を増大した。
2.客席シート
- 人間工学を追求した新デザインの客席シートを採用し、全客席のヒップアングルを最適に設定するなど、長時間乗車にも疲れない優れた乗り心地を実現した。
- 後部から2列目のシートを90°、180°回転させることにより、最後列席との回転対座やL型配置など多彩なシートアレンジが可能になった。(スーパーロイヤルに標準装備)
3.空調
- オートクーラー&ヒーター、ゾーンコントロール機能、クーラー吹出風のゆらぎ制御、静電式空気清浄フィルター(オプション)などの新機構を備えたフルオートエアコンの採用により、室内空調を最適に制御し、心地よいクルージングを可能とした。(スーパーロイヤル、カスタムに標準装備)
- 運転席/客席それぞれの設定温度、風量など動作モードが一目でわかる絵表示コントロールパネルを採用すると共に、スイッチ類を全てタッチパネル化し、操作性を高めた。
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ゾーンコントロール機能
車両左右後部に日射センサーを装着し、左右どちら側の窓に日が射しこんでいるのかを感知し、体感温度の高い側により多くの冷風を吹き出すシステムで、常に偏りのない一層の快適室温を実現した。 |
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ゆらぎ制御
エアコンファンの多段階制御により、吹き出し風速に強弱をもたせ、より自然風に近い涼風感を実現した。 |
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静電式空気清浄フィルター(オプション)
エアコンユニット部に静電式空気清浄フィルターを内臓することにより、常にクリーンな空気を室内に循環でき、一層の爽快感を実現した。 |
4.オーディオ&ビジュアル
- 14インチの高画質テレビと多機能なビデオを装備し、テレビ番組や映画を楽しむことが可能となった。(スーパーロイヤル、カスタムGテレビ付車に標準装備)
- 10連奏CDオートチェンジャー及びCDグラフィックスを採用し、カラオケなども存分に楽しめるようになった。(スーパーロイヤルに標準装備)
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CDグラフィックス
CDに記録された映像(歌詞などの静止画像、映画などの動画)をモニターに出力する。 |
5.コックピット
- ドライバーのあらゆる動きを想定して設計したコックピットと、ワンボックス乗用車並みに最適に設定されたドライビングポジションに加え、広々とした視界、MMCS(スーパーロイヤルに標準装備)などの先進装備も設定し、ドライバーの快適で安全な運転を追求した。
(3)優れた安全性
1.パッシブセーフティ
- エンジンの前方移設(205mm)及び、運転席の後方移設(70mm)に加え、運転席ドア内にドアサイドビーム、助手席側ボディ内にボディサイドビームを採用することにより,万一の際の乗員保護性能を高めた。
- クラス初の運転席SRSエアバッグ、3点式プリテンショナー付シートベルト(スーパーロイヤルに標準装備)、衝撃吸収ステアリングシステム(全車)を装備した。
- 客室シートベルトアンカーの取付強度を増大すると共に、万一の際の乗客のダメージをやわらげるため、客席背面に装着されているグリップをソフト化した。
- 幼児車の非常口サイズを拡大し、脱出性を向上させた。
2.アクティブセーフティ
- フォグランプとコーナーリングランプを装備した異型4灯マルチパラボラヘッドランプ(クラス初)を採用し、照度と配光性能の向上により、夜間走行時にいちだんと広範囲な視界確保を可能とした。(CX以上に標準装備)
- ブレーキシステムにLSV[Load Sensing Valve]を採用、乗客の増減による重量変化に対応して、前後輪のブレーキ配分をコントロールし、後輪の早期ロック現象を抑制して安定したブレーキング性能を実現した。
- 急制動時や滑りやすい路面での制動時にも車両の安定性を向上し、危険回避能力を高めるABSを設定(オプション)した。
- 主ブレーキの負担を軽くする補助ブレーキに電磁式リターダーをオプション設定し、制動力を向上させると共に、ドライバーの疲労も軽減した。(クラス初)
- 車両停車時の制動力を保持し、坂道発進の際の面倒なハンドブレーキ操作やペダル操作を解消して坂道発進が容易に行える坂道発進補助装置三菱イージースタートシステムイージーゴー[坂道発進補助装置・駐車補助装置](クラス初)を設定(オプション)した。
- イージーアクセスドアの採用により、運転席とドア位置を接近させたことで、乗客の乗降安全確認時のドライバーの振り向き角度が半減でき、安全確認が一層容易になった。(クラス初)
- ワイピングエリア、デフロスター能力、ウォッシャータンク量の増大により、悪天候時の視界向上を実現した。
- 運転席ドア窓のパワーウインドによる上下昇降化(クラス初)により、視界が拡大した。(CX以上に標準装備)
- 無反射式メータークラスターを採用し、視認性を向上した。
- バックアイモニター(オプション設定)をインパネ中央に配置し、視認性を向上した。
(4)走行性能の向上
1.直噴ディーゼルエンジンで世界初DOHC16バルブとサイレントシャフト採用の新開発4M50T/4M51型エンジン搭載により高出力・低燃費・低騒音・低振動を高次元で実現
- 4M50T型エンジンは、DOHC16バルブに加え、インタークーラーターボを搭載し175PS(クラス最高)を実現し、しかも2本のサイレントシャフト、ラダーフレーム等の採用によりエンジンの振動を抑制し、室内に伝わる騒音を低減し快適な走りを可能とした。
- 4M51型エンジンは、小型バス無過給クラスでは最高の150PSを実現した。
- 4D36型エンジンは優れたレスポンス性能に加え、高い静粛性と経済性を備えた定評のある過流室式エンジンで、継続採用した。
2.低振動・低騒音及び高い耐久性を実現したパワートレイン
- 175PS車には、OD付6速M/Tを採用し、高出力エンジンとのマッチングにより、卓越したハイウェイクルージングを実現した。
- 様々な走行状況に対応して、コンピューターが常に最適なシフトを選定していく電子制御式4速A/T(オプション)により乗用車感覚の操作フィーリングが可能となった。
3.しなやかな乗り心地
- ・観光、ホテル送迎、企業従業員送迎、幼児用などの様々な用途に応じ、エアサスペンション、フロント独立懸架サスペンション、フロント車軸式リーフサスペンションの3種類を設定、それぞれスプリング、ショックアブソーバーなどの最適化によりソフトでしなやかな乗り心地を実現した。
- エアサスペンションは前後輪にエアスプリングを用いた4輪エアサス方式とし、乗客の増減、走行状態などあらゆる状況に対応してショックアブソーバーの減衰力を自動コントロールし、ピッチング、ローリングを電子制御するECSA*(クラス初)を採用し操縦安定性と直進性、そして乗り心地を向上した。(*Electoronic Control Shokabusober)
- フロント独立懸架サスペンションは、コイルスプリング、横置きリーフスプリング併用式とした他、車軸式リーフサスペンションもバネ定数の最適化により一層ソフトな乗り心地を実現した。
4.車内静粛性の向上
- 新開発4M50T/4M51型エンジンの採用に加え、軽量、高剛性ボディの採用、ボディマウントの弾性支持、徹底したボディ遮音、吸音の強化により、一段と静かな室内を実現した。
(5)運転操作性の向上
- 運転席、ステアリングホイールなどドライビングポジションのベストマッチングによりドライバーの快適で安全な運転を追求した。
- 運転席には、ハイトアジャスター機構を追加すると共に、シートスライド量を190mm確保、また、ハイチルトステアリングの採用によりドライバーの体格、好みに応じた最適なドライビングポジションが可能となった。
- ステアリングの切れ角増大により、クラストップレベルの最少回転半径を実現した。
- 電動リモコンミラー(左右)(カスタム以上に標準装備)の採用、ミラーステー格納機能(左)のオプション設定により狭い道の通り抜けや車庫入れが楽になった。
- チェンジレバーをショート化し、軽快なシフトフィーリングを実現した。
- ナビゲーションシステム、バックアイモニター、テレビ、エアコン&オーディオの制御機能をそなえた多機能モニターユニットMMCS[三菱マルチコミュニケーションシステム](クラス初)を採用し、ドライバーの一層の快適・安全な運転を追求した。
(6)バリエーションの充実
1.低床フルタイム4WD車の設定
- フロントサスペンションに独立懸架を採用し、シャシー、フレームを一新して2WD車と同レベルまで低床化すると共に、従来のパートタイム方式からフルタイム方式(VCU式LSD付センターデフ)に変更し、一層使い易い4WD車とした。
2.路線仕様車の設定
- 「イージーアクセスドア」のメリットを活かし、短距離、小人数輸送用に路線仕様車を設定した。
29名定員を確保すると共に、行先表示、ワンマン機器の搭載などを可能とした。
2.東京地区メ−カ−希望小売価格(消費税は含まず)
代 表 車 種
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価 格
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スーパーロイヤル(19人乗り)[BE654GTSRV]
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8,100
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カスタムG (29人乗り)[BE654GTUG9]
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6,320
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CXハイルーフ (26人乗り)[BE632EMH]
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4,050
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CX4WD (29人乗り)[BG642GMH]
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6,095
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- 希望小売価格(車両本体価格)は、参考価格です。(1997年10月8日現在)
価格は各販売店にお問合せ下さい。
- 価格には、スペアタイヤ、標準工具、ジャッキが含まれます。
- 販売店でセットする付属品は、別途扱いとなります。
- 保険料、税金(含む消費税)、登録に伴う費用は別途申し受けます。
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