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「三菱ふそうトータル サポート システム」を新開発

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1999年5月26日

三菱自動車は、トラック・バスの物流ならびに運行の支援システムとして「運行管理システム」「輸送品質管理システム」「車両管理システム」で構成した「三菱ふそうトータル サポート システム」を新開発した。

同社は、ドライバーの運転負担を軽減し、より安全な運転を支援するシステムの開発に早い時期から着手すると共に、国家プロジェクトのITS研究の骨格をなす運輸省提唱のASVや、建設省主導のAHSに積極的に参加してきた。これ迄に、MDAS(*1)、VOIS(*2)、ディスチャージヘッドランプ、INOMAT(*3)連動の車間距離保持機能付オートクルーズ、高精度GPSシステム活用の自動追従走行システム等の新技術を開発・実用化し、快適性、安全性、利便性、輸送効率、環境保全対応などの向上を図ってきた。

今回の「三菱ふそうトータル サポート システム」は、「運行管理」「輸送品質管理」「車両管理」をカバーする総合システムで、輸送サイドのリアルタイムの情報把握、業務の効率化、経費の削減、輸送品質の向上に貢献すると共に、時刻指定配送に代表される荷主サイドの高度で多様なニーズに対応、また社会ニーズとして関心が高まっている環境保全にも寄与するものである。


「三菱ふそうトータル サポート システム」

 

(*1) MDAS:Mitsubishi Driver's Attention monitoring System
運転注意力モニター。白線認識カメラによる車両の蛇行量やステアリング操作量などから、コンピューターがドライバーの注意力のレベルを判断。必要に応じメータークラスター内の多重表示と音声で警告し、走行時の安全運転をサポートするシステム。

(*2) VOIS:Visual and Oral Information System
ウォーニングやインジケーターを見落とすことがないよう、文字と音声で車両情報をドライバーに知らせるシステム。

(*3) INOMAT:Intelligent&Innovative Mechanical Automatic Transmission
イージードライブ化と経済性を向上するファジー制御機械式オートマチックトランスミッション

 

商品概要

1.システム構成

車両側は、速度、エンジン回転数、冷凍車では庫内温度など車の稼動状況を検出する各種センサー、位置を検出するGPSセンサー、Windows CE(*4)搭載のコンピューター、NTT移動通信網(株)(NTT DoCoMo)のパケット通信DoPa(*5)でシステムを構成している。
これにより、車両の各種情報は自動的に収集され瞬時に管理用サーバーに伝達・集積される。管理用サーバーのシステムサポートと情報管理は、お客様に代わり総合情報サービス企業の(株)リョーイン(*6)がアウトソーシングを受託し、お客様は営業所などの端末からインターネット網を通じてサーバーにアクセスすることで、車両一台毎の情報をリアルタイムに把握できる。
お客様の業務効率向上に直接寄与するサーバーシステムは(株)リョーインと共同開発、架装に関するニーズについては、三菱自動車エンジニアリング(株)(*7)と共同で調査研究を重ね多様なお客様ニーズへの対応を可能とした。

(*4) Windows:Windows CE/95/98/NTは米国Microsoft社の登録商標。

(*5) DoPa:NTT DoCoMo社の登録商標。

(*6) (株)リョーイン:三菱重工(株)と三菱自動車工業(株)が出資する総合情報サービス企業。

(*7) 三菱自動車エンジニアリング(株):三菱自動車工業(株)が出資、研究・開発・設計等を行う自動車関連技術企業、

 

2.システムの特長

  1. 車載機を含むコンピューターのOS(基本ソフト)としてWindowsを採用したことで、ITS(高度道路交通システム)の開発分野である「ナビゲーションシステムの高度化」「自動料金収受システム」「安全運転の支援」「公共交通の支援」「商用車の効率化」など将来の発展システムに対応可能な拡張性の高い商品とした。
  2. 通信データ量に応じて使用料が課金されるパケット通信DoPaを採用することで、常時接続のままでも、従来の通信システムに比べ低料金で必要な情報をリアルタイムに把握することができ、低ランニングコストと利便性を実現した。
  3. トンネル内などDoPa通信圏外にいる時にも、通信圏内に入るまでデータを蓄積し、通信を再開するシステムとし、データの連続性、信頼性を確保した。
  4. 管理用サーバーをアウトソーシング方式とすることにより、お客様のシステム導入にかかるイニシャルコスト、ならびに機器や情報のメンテナンスコストを低く抑えることが出来るシステム構成とした。
  5. 管理用サーバーへのアクセスは、アクセス権を設定することでイントラネットを構築し、顧客情報に関するセキュリティー確保など万全のシステムとした。

 

3.機能と効果

  1. 運行管理システム
    GPSによる位置情報や車速など運行管理に必要な各種の情報がリアルタイムで把握できるため、荷主からの問い合わせや、急なスポットオーダーにも迅速に対応でき、荷主企業に対するサービス向上が可能となる。
    また、集積された車両情報は、簡単な操作で集計・分析でき、業務日報の作成などの事務処理でも省力化に貢献できる。
    さらに、独自のデータ分析ソフトにより、ドライバー毎や車両毎の安全運転や省燃費運転の状況が把握でき、安全運転や省燃費運転を推進する物流企業の要望に応えられる。
  2. 輸送品質管理システム
    食品の鮮度を保ちながら配送するために、冷凍車の庫内温度など荷室の状況を管理することが必要となっている。この管理情報をリアルタイムで把握できることにより、迅速に荷主へ提供でき、荷主企業に対するサービスと信頼性の向上が図られる。
  3. 車両管理システム
    三菱独自の車両管理システムは、車両の各部に設置したセンサーからの情報を分析し、車両管理の効率化と確実化を図ると共に、予防整備にも繋げるシステム。前日の運行結果を基に運行前に整備が必要な項目を表示することにより確実な整備に貢献でき、また万一の車両異常発生時には異常内容と発生場所を把握でき迅速な対応に貢献できる。

以 上

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三菱自動車工業株式会社
〒108-8410 東京都港区芝5丁目33番8号(三菱自動車ビル)

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